久しぶりに小説を読み終えた。
もしかしたら貴志祐介の「新世界より」以来かもしれないw
今回読んだのは50年前に発表された「白昼の死角」という小説。
戦後の日本経済の中で、法律の死角をつき、次々と完全犯罪を企てるという話で、今読んでも、全然古く感じないし、すごく考えさせられる良作。
学生の頃はよく小説を読んでいたが、読むペースが遅いので、実際は冊数でいったらそんなに読んでいない。
が、読んでいる作品は全て当たりのいい作品はだと思っている。
小説を読むきっかけというのはいくつかある。
映画やドラマなどの原作、好きな著者の新作、賞を取ったり雑誌で取り上げられている作品、人からの紹介など。
昔は良くダヴィンチなんかを買って、賞を取った作品をチェックしたり、おもしろそうな小説はないかとよく物色していた気がする。
人からのオススメを読む事というのもいいと思うが、「最近読んだ中で」ではなく「今まで読んだ中で」オススメのものを読むのが望ましい。
今回読んだ「白昼の死角」もその部類。
この作品を読むと物事の見方や考え方が変わるし、あまり他の人には教えないでほしいと言われたら、そりゃ読んでしまうw
それだけ人が押してくる作品に駄作はない。
オレが1冊だけ人に薦めるとしたら何を薦めるか。
相手によって変わってくるとは思うが、
・あまり小説を読まない人:タイムリープ(高畑京一郎)
・程よく小説を読んでる人:すべてがFになる(森博嗣)
・結構小説を読んでる人:新世界より(貴志祐介)
といったところだろうか。
貴志祐介作品の中でというか、小説全体の中で一番衝撃を受けたのは「天使の囀り」なのだが、人に薦めるとなるとそれはまた別の話w
オレがアニメでブルーシードがとてつもなく好きでも、エヴァやエウレカ、コードギアスを薦めてしまうのと一緒の事w
アニメ、漫画、ゲーム、映画、いろいろあるけど、終わった後に気力が充実するのは小説が一番強い気がする。
オレはこのままくすぶっていていいのか?もう一回やれるんじゃないか?っていう、影響されやすいだけと言われたらそれで終わってしまうが、そういう高揚感が一番強い。
この高揚感というものは、充実した生活を送るのに恐らく必要なエッセンスで、これがないと「何かやってやろう!」っていう気分になるのは難しい。
こんな忙しい毎日の中でも、1シーズンに1冊とは言わないが、半年に1冊くらいでも小説を読めたのなら、人生は少し前に進みやすくなっていく気がする。
キミが生きてきたこの人生の中で、これが一番いい作品だったと声に大にして言える作品はあるか?
「お前の中の一番ってこの程度の作品かよ!」と言われたとしても、胸を張って「何を言われようとこの作品が一番だっ!」と自信を持って言い切れる作品はあるか?
キミが一冊だけ人に薦められるとしたらどの小説を薦める?